今月の翻訳_2020_04

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この文章について:
今月読んだ英語記事の翻訳(要約)。英文内容の把握、文章の理解といった、読解力の向上を目的としたもの。
主な参照元は National Geographic, New York Times。

Covid-19 が個人のプライバシーを侵害する

How Coronavirus Is Eroding Privacy

コロナ対策のために開始された国民の監視。そのプライバシーの侵害に対して疑問を呈する記事。

諸外国においてはコロナウイルスの蔓延を防止するため、政府が国民の監視を行っている。監視の手段や度合いは国によってそれぞれだ。

この記事の筆者は、監視社会の危険性に対して具体的な意見を述べることはしてはいない。しかし筆者は、監視社会に対する恐怖や被害を被っている人々にスポットを当てて詳細を記述している。

インタビューを受けた韓国在住の女性は、近隣住民の情報――住所、部屋番号、世帯構成など――が筒抜けになっていることに対して、「コロナウイルスよりも恐ろしい」と言っている。

またイスラエルの男性は、検査員のタイポにより陽性というスティグマを貼られていしまい、家族や友人と引き離されてしまった。

監視システムが一度その立ち位置を確立してしまった場合、パンデミックの危機が去った後も、それはそこにとどまり続ける。Security professionals は、2001.09.11 の時と同じように、現在の我々は分水嶺に立っていると述べている。

イギリス議会が投票に Zoom を使用

U.K. Parliament votes to continue democracy by Zoom

イギリス議会において、議会の場を Zoom 上で行うようにした話。

黒死病、大火災、世界大戦など、様々な事件・災害を潜り抜けてきたイギリス議院だが、Covid-19 の影響を受けて、オンラインでの議会を開始した。

オンライン議会の状況は全て録画され、録画ビデオは政党別によって管理される。また投票もオンラインで実施可能としている。

バーチャル議会を行うよになり、いくつかのメリットが存在することが明らかとなった。例えば聴講者の選択。議題に参加できる人員を簡便に選別することができる。また議員の行うしぐさ(癖)に、討論を阻害されることもない。こういった不要な作業や情報が減った分、議会の質が向上されることが予想される。

現在もなお、物理的に議場に来ることも許可されてはいる。しかし一度に来場できる議員数の制限を設けており、通常の十分の一以下の議員数としている。さらにその際は、議員同士の物理的距離を十分取って参加することが必要とされている。

接触を要しない様々な世界の挨拶

6 ways people around the world say hello—without touching

世界の挨拶――ボディタッチを含まない6つの挨拶

下記の6つの挨拶について、その所作や文化的背景、使用時のシチュエーションなどを開設している記事。

インド~ネパールでの Namaste、タイでの wai、日本での bowing、ザンビアでの cup and clap、Lakota(ネイティブアメリカンの一部族)における avoidance practices、イスラムにおける salaam。

私がもっともユニークだと感じたのは、ザンビアの cup and clap。この挨拶をするものは、両手でコップの形を作り、次に手を何度か叩く。挨拶というシンプルな行為にしては、やや手間のかかる動作だと感じた。しかし shaking hands(握手)も一般的ということで、この挨拶は現代ではまれなのかもしれない。しかし、とてもユニークで面白いと感じた。

タイで行われる"wai” では、尊敬の"度合い"についてもボディランゲージで表現可能である。例えば欧米諸国で行われる握手においては、尊敬の度合いを表現する方法は存在しない。日本の"お辞儀"が尊敬の度合いを頭の位置で表現するように、そういった挨拶が存在することが新鮮だった。

またこの記事においては、日本では bowing だけでなく hand shaking も一般的だと語られており、この部分に関しても好感が持てた(諸外国から見た、テンプレ的で誤った日本人文化を正している部分において)。

Lakota における、「視線すら合わせない」というのは、かなり極端な例だなと感じた。

価値ある深海データの解析を助ける AI

AI Helping Scientists Understand an Ocean’s Worth of Data

機械学習を使用して太平洋に存在するザトウクジラの歌声を観測した、というニュース。

ザトウクジラの数は年々減少している。これを防ぐ事業の一環として、ある機関の女性は Google にアプローチをとり、ザトウクジラの歌声データの解析に対して協力を求めた。

この解析では、ザトウクジラ以外の発する音――船の音、イルカの歌声――とクジラの歌声を区別して収集することに成功し、これによりザトウクジラの太平洋における分布の把握が簡単になった。

これまでザトウクジラの保護のために、衛星を使った検出、ソナー、レーダーの使用、実施調査といった様々な方法が行われてきたが、機械学習のモデルの訓練を通して、ザトウクジラの観測がより容易になっていくだろう。

海底・深海調査と機械学習を結び付けて考えたことがなかったので、新鮮だった。深海にはたくさんのデータが存在することを、次のように記している。

Machine learning and artificial intelligence applications are proving to be especially useful in the ocean, where there is both so much data — big surfaces, deep depths —

さらに、その技術の中心に Google がいるというのも興味深かった。

アルツハイマーの予測に使用される斬新なアルゴリズムフレームワーク

Scientists Design Novel Algorithmic Framework for Alzheimer’s Disease Prediction

アルツハイマーの予測のために、深層学習を応用したフレームワーク(CTDE)を開発した話。

従来は、single time point でのみの予測のみを行ってきたが、MRI と PET のデータと臨床スコアを multiple time points において判断する。

CTDE の実証結果により、AD(アルツハイマー症)の発見の正確性が高いことがわかった。従来の方式と比較して、最も高いパフォーマンスを示した。

開発者は、より高いパフォーマンスを発揮するため、より洗練された方式、エンコーディングを追求していく、と述べた。

スケルトンローディングを用いた UX の改善

Speed Up Your UX with Skeleton Loading

HTML と CSS を使用して、コンテンツのスケルトン表示をロード時に行うための解説。

スケルトン表示のメリットは、ユーザーの体感まち時間が、比較的短く感じられることだ。スピナー表示と、ブランクと、スケルトン表示の3つを比較した際、スケルトン表示が最も早く感じられる。

画像を使用したスケルトン表示の方法もあるが、不要なデータ読み込みをさけるためにも、CSS のみでの実装がオススメ。

スケルトンにはアニメーションを持たせたグラデーションを CSS で効かせる。

DOM の load が完了するまでは、すべての表示をoverflow: hiddenなどで非表示として億。load 完了後にイベントをキャッチし、表示を切り替えればよい。

オーストラリアの野火と次への対策

Australia’s Fire Season Ends, and Researchers Look to the Next One

wildfire を防ぐために様々な技術が使用・開発されているという話。

主にユーカリを発生源として、オーストラリアでは頻繁に wildfire(野火)が発生している。

wildfire の被害を最小化するためには、効率的な消化活動が重要。その違いによって、消化が 15min で済む場合と、数週間かかってしまう場合とに分かれてしまう。

ユーカリを原因とした被害の影響を予測することが、技術的課題の中心となっている。以下のような様々な技術が存在する。

  • Phoenix, Spark といった被害を予測するソフトウェア
  • 発生源を特定する AI ドローンを使用した技術
  • 熱源を特定するために赤外線センサーを搭載した micro-aerial vehicles(小さなドローン)、

また、メルボルン大学では、以後 100 年間の火災を予測可能とするシステム、FROST を開発した。これは、火災後の植生の変動を視野に入れることで、予測可能としている。

雪解けが物語るヴァイキングの失われた旅路

Lost Viking ‘highway’ revealed by melting ice
南ノルウェーの山中にある Lendbreen ice patch から、ヴァイキング時代の人々による旅の遺物がみつかったという話。

glacier(氷山、氷河、クレバス)が移動を繰り返すのに対して、ice patch は移動をせずにとどまり続けるため、ice patch は過去を知るための重要な手がかりとなっている。

ice patch から発掘されたものには、衣類のようなものから、馬の蹄鉄――ひづめを保護するための U 字型の保護具――やケルン――登山用語。道しるべのために複数の石を積み重ねたもの――といったものまでみつかった。

氷山考古学者の Albert Hafner は、スイスのアルプス山脈から同様の"旅の遺物"を発見した経験から、今回のスカンジナビアでの発見に対して、非常に興味深い事実だと述べている。

Abu Dhabi で楽しむ最高のアドベンチャー

10 unbeatable outdoor adventures in Abu Dhabi

Abu Dhabi を楽しむ 10 のアドベンチャー。

インドアな自分にとって、アウトドアに関する記事は魅力的とは言い難い。しかし Abu Dhabi の砂丘の写真や Liwa Forts の写真がフォトジェニックで素敵だった。

印象的だったのは hydro-powered flyboard。珍しい技術ではないが、この技術がひとつのアクティビティとして既に成立しているという事実が新鮮だった。以前に Gold Coast(オーストラリア)でジェットスキーやパラグライダーを経験したのを思い出した。

flyboard やジェットスキーといったアクティビティは、それ自体が楽しいわけではない(もちろん単体でも楽しめるが)。私の個人の意見としては、もっと広く構えて、旅という一つの系に組み込まれた、それ全体を色鮮やかなものにするための一部の装置のようなものだと捉えている。

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